マンジャロの正しい打ち方と使い方
マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、ご自身で週に1回、皮下注射を行う薬です。
安全に体重を減らすためには、正しい使い方を理解することが不可欠です。この記事では、マンジャロの注射が初めての方でも安心して使えるように、準備から具体的な打ち方、そしてよくある疑問点までを詳しく解説します。
間違った使い方をして失敗することのないよう、是非最後までお読みください。
注射の準備と正しい使い方
マンジャロは「アテオス」という専用のペン型注入器で、針と薬液が一体になっているため、従来の注射器よりも扱いが簡単です。
ちなみに、「アテオス」という名称は、その使い方が「あてて、押す」というシンプルな操作に由来しています。

① 冷蔵庫から取り出す:
マンジャロは、2~8℃の冷蔵庫で保管してください。使用直前に冷蔵庫から取り出します。凍結したものは使用しないでください。
② 手を洗い、清潔にする:
注射する前に、手をきれいに洗います。
③ 注射部位を選ぶ:
自己注射で推奨される部位: 皮下脂肪の多い「腹部」「太もも」です。
部位のローテーション: 同じ場所に繰り返し注射すると皮膚が硬くなる可能性があるため、毎回位置をずらして注射しましょう。おへそから指2本分(5cm)以上離れた場所を選ぶのが一般的です。
④ 注射部位を消毒する :
アルコール綿などで、注射する部位を消毒し、乾かします。
⑤ ペンをセットする:
ペンについている灰色のキャップをまっすぐ引き抜いて外します。外した後は、針に触れないように注意してください。
⑥ 注射する:
ペンの底面を消毒した皮膚に垂直にしっかりと当てます。
透明な底面を皮膚に当てたまま、緑色の目印を「ロック解除」の方向へ止まるまで回します。
注入ボタン(紫色)を「カチッ」と音がするまで押し込み、そのまま数秒間押し続けます。
最初の「カチッ」で注射が開始され、薬液の注入が終わると2回目の「カチッ」という音がします。音で確認できない場合は、ペンの窓を見て灰色のピストンが見えたら完了です。
⑦ ペンを抜く:
2回目の音がしたら、ゆっくりと注射器を皮膚から離します。針カバーが自動的に針を覆い隠す安全機能が働きます。
⑧ 後処理:
注射した部分を軽く押さえます。揉んだりこすったりしないでください。
【使用済み注射器の捨て方】
マンジャロの使用済み注射器は、針が本体内に収納される安全な設計になっています。
一般的な廃棄方法としては、針が貫通しない牛乳パックなどの硬い容器に入れ、フタをしっかり閉めてから、お住まいの自治体のルールに従って可燃ごみとして出すことができます。
お持ちになっていただければ、他院で購入した注射器でも当院で廃棄します。
使用上の注意点
- 投与間隔:
週に1回、同じ曜日に注射します。朝・昼・晩、食事の時間にかかわらず、いつでも構いません。
しみる程度の痛みに感じる方がほとんどですが、冷蔵庫から出して常温にしてから打つと薬剤の冷たさを感じにくくなります。 - 作用のピークと効果の持続期間:
作用のピークは約24時間、5~6日で作用が半減します。そのため、土日は外食する機会が多い場合、毎週日曜日の夜や月曜日の朝に打つようにしている方もいます。 - 打ち忘れた場合:
・次の注射予定日までの期間が3日(72時間)以上ある場合: 気づいた時点で注射し、その後は元の曜日に戻して注射を続けてください。
・次の注射予定日までの期間が3日(72時間)未満の場合: 忘れた分は打たずに、次の予定日に1回分だけ注射してください。2回分を一度に打ってはいけません。
- 空打ち・用量設定は不要: マンジャロの注入器は、針や薬液がセットされた状態で提供されるため、ご自身で針を付け替えたり、空打ちをしたりする必要はありません。
一般的な使用方法であり、クリニックで具体的な使用方法や注意点の説明を受けてください。
当院の診療内容
新宿駅前クリニックではマンジャロ2.5㎎1本4000円・1本5㎎7000円(税込)にて予約不要で処方しています。定期的に採血することもできます。
医師の診察が終わった後、ご希望の方には看護師がマンジャロの自己注射の打ち方についてご説明します。
薬や針のない練習用の注射器を使って、看護師と一緒に練習できますので、安心して注射の手順を覚えることができます。
詳細はこちらのページをご覧ください。