甲状腺機能亢進症 新宿、皮膚科、内科、泌尿器科の新宿駅前クリニック。新宿駅西口の駅近で夜間診療もしております。

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甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺から甲状腺ホルモンがたくさん出過ぎて、全身の細胞の新陳代謝が異常に高まる病気です。正常では、甲状腺ホルモンの量は脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)で調整されて、甲状腺ホルモンが適度な量になるようにコントロールされています。甲状腺機能亢進症はバセドウ病以外にも無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、機能性甲状腺腫でも甲状腺ホルモンが多量に分泌されますが、ほとんどの甲状腺機能亢進症は、甲状腺細胞の表面にある甲状腺ホルモン受容体という部分に対する抗体(甲状腺受容体抗体)というものができるバセドウ病という自己免疫疾患です。バセドウ病は20~40歳代で発症することが多く、男女比1:5で、女性に多い病気です。
バセドウ病は女性では100人に1人の頻度でみられる病気ですので、決してまれなものではありません

甲状腺機能亢進症の原因

血液中に抗TSHレセプター抗体(TRAb)ができるために起こります。TSHレセプターに対する抗体が、甲状腺を無制限に刺激してしまい、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、機能亢進症が起こります。TRAbができる原因は、明確にされていませんが、家族内発生が多いため、遺伝子が関係しています。

甲状腺機能亢進症の症状

甲状腺ホルモンが過剰になると全身の代謝が亢進して、動悸(心臓がどきどきする)、頻拍(心拍数が多い)、汗かき、暑がり、湿った皮膚、たくさん食べるているにもかかわらずやせる、手の指が震える、疲れやすい、イライラして落ち着きがない、軟便・下痢気味、不眠症などがあります。また、眼球突出と甲状腺の腫れも特徴的です。ただし、甲状腺の腫れの程度と病気の重症度は必ずしも相関しません。

甲状腺機能亢進症の検査

甲状腺ホルモン(FT3、FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定することで、診断できます。バセドウ病であることを確認するには、原因物質である抗TSHレセプター抗体(TRAb)を測定します。一般的には、抗TSHレセプター抗体(TRAb)の値が高いと、治りにくいと考えられます。 甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモンのバランスを調整するために、病状に応じて、1ヶ月~3ヶ月おきに血液検査が必要です。薬の副作用がでていないかどうかを調べるためにも必要です。

抗TSHレセプター抗体(TRAb) 甲状腺を刺激する自己抗体で、バセドウ病では陽性を示す確率が高くなります。
甲状腺刺激抗体(TSAb) TRAbと同じく、甲状腺を刺激する自己抗体で、バセドウ病では陽性を示す確率が高くなります。
抗サイログロブリン抗体(TgAb) 甲状腺でつくられるサイログロブリンという蛋白質に対する自己抗体です。橋本病で陽性となることが多く、バセドウ病でもしばしば陽性となることがあります。
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(TPOAb) 甲状腺ペルオキシダーゼという酵素に対する自己抗体です。橋本病で陽性となることが多く、バセドウ病でもしばしば陽性となることがあります。 TgAb、TPOAb共に甲状腺に対する作用は今のところはっきりしていませんが、診断の指標として用いています。値が高いから重症であるとか、病気が進行しやすいかなどを判断するものではありません。

甲状腺機能亢進症の治療

薬物療法、手術、アイソトープ治療の3種類があります。
通常、抗甲状腺薬を用いて薬物療法をまず行います。抗甲状腺薬(メルカゾール、プロパジール)は甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。甲状腺のホルモン合成に必要な酵素をブロックして、甲状腺ホルモンの合成を阻害します。メルカゾールなら3~6錠(15~30mg)、プロパジールなら6錠(300mg)から開始します。一般的には、授乳・妊娠時などを除いて、メルカゾールを使います。近い将来妊娠を希望される場合は、プロパジールは母乳に出ないため、使われることもあります。合成を抑えると、1ヶ月前後で甲状腺ホルモンが下がり始めて、2カ月もすると正常になって、自覚症状はなくなり、完全に治ったようになります。しかし、原因のTRAbが消えるのは2~3年後なので、TRAbが陽性の期間は抗甲状腺薬をのみ続ける必要があります。最初は薬を多めに内服して、甲状腺ホルモンが正常化したあとに、徐々に薬の量を減らし、甲状腺ホルモン(FT3、FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)ともに正常範囲に維持できる量に薬の量を調整します。なお、TSHは遅れて正常化するので、抗甲状腺薬の減量の指標には使いにくいとされてます。減量が遅れると強い甲状腺機能低下症になりやすくなります。維持量はメルカゾールなら通常1~2錠/日です。いつまでもTRAbが陰性にならない時は、甲状腺を一部を残して切除する甲状腺亜全摘手術または、放射性ヨードを投与して甲状腺を壊すアイソトープ治療をすることもあります。どちらの治療法を選ぶかは、甲状腺の大きさや年齢、妊娠の希望などを考慮のうえで決定します。

甲状腺機能亢進症の予後

通常は2年以上続ける必要があります。約半数は5年位で服薬を中止できますが、10年以上必要な場合も少なくありません。

① 抗TSHレセプター抗体(TRAb)が陰性化
② 1年以上甲状腺機能が正常
③ 甲状腺が大きくない

などの状態であれば、薬の中止を検討します。抗甲状腺薬が1日1錠になった場合、薬を中止してよいか検討します。中止できるかどうかの判断で役立つのが抗TSHレセプター抗体(TRAb)です。基本的には、抗TSHレセプター抗体(TRAb)が陰性にならないと、薬を中止しても再び症状が悪化するので、陰性になるまでは薬を続けます。TSH受容体抗体が陰性の場合は、中止すると75%は再発がありませんが、25%は再発します。いきなり中止するよりは、1日おきに1錠を6ヶ月間続けて、徐々に薬を減らしてゆくのがよいと考えられています。

甲状腺機能亢進症の注意点

初期の症状が強い時期の安静を除いては、特別な注意は必要はありません甲状腺ホルモンの材料のヨードを多く摂取すると薬の効果が低くなるので、海草の摂取は控えます。なお、抗甲状腺薬は妊娠中でも医師の指示のもとに服用することができます。抗甲状腺薬の副作用で、じんましんや白血球が減ってしまう副作用がでることがまれにあります。もし、白血球が減ってしまう副作用がでた場合は、扁桃腺炎を起こして喉が痛んだり、高熱がでたりします。そのような症状が現れたら場合、直ちに服薬を中止して、病院で白血球の数を調べるため、血液検査を受ける必要があります。

 
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